伊勢神宮外宮(豊受大神宮)概要: 伊勢神宮外宮の創建は雄略天皇22年(478)、天皇の霊夢に天照大御神の化身が立ち丹波国の等由気大神(豊受大御神)を近くに呼び寄せ安らかに食事がしたいと告げたそうです。
豊受大御神は食物を司る神で、衣食住に関係する産業の守護神として信仰され天照大御神の大御饌(食物)を調達します。その為、伊勢神宮外宮の正宮内部には内宮には無い御饌殿が設けられ朝夕2回、天照大御神が食事を召されるとされています。
当初は伊勢神宮外宮で調備した御饌物を内宮へ持参していましたが、ある時参道で死体と遭遇し、不浄のまま天照大御神に供進したところ時の天皇が大病となった為、神亀6年(729)以降、御饌殿で「日別朝夕大御饌祭」が行われるようになりました。
神饌(常典御饌)は火きり具で起こした神聖な火で調理したもので、御塩、果物、鰹節、海草、野菜、海魚、御酒、御飯三盛、御水、御箸が備えられ1500年以上毎朝夕続けられています。
延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳には「度会宮 四座(相殿坐神三座)」と記載され大社に列する格式の高い神社とされ度会氏(伊勢国造の後裔)が神職を世襲しています。
伊勢神宮外宮の所管の宮社は三十二所で別宮は境内に多賀宮、土宮、風宮、その他に月夜見宮があります。
伊勢神宮外宮の式年遷宮は持統天皇6年(692)から20年に1度、行われ社殿だけでなく御装束(衣服・服飾品・神座・殿内の装飾品・遷御の儀式品など)や御料、神宝(紡績具・武具・馬具・楽器・文具・日用品など)など全て古式のまま新調されます。
伊勢神宮外宮:上空画像
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