神宮寺(鈴鹿市)概要: 神宮寺の創建は天平年間(729〜49)、行基菩薩によって伊奈冨神社の別当寺院として開かれたのが始まりと伝えられています。天長年間(824〜34)には弘法大師空海が当寺を訪れ大般若経を書写し、後には後柏原天皇の勅願寺になるなど中央にも聞こえた存在で、往時は境内に五重塔など七堂伽藍が軒を連ねていました。天正年間(1573〜92)の織田信長による兵火により多くの堂宇が焼失し現在地に移り、明治時代初頭に発令された神仏分離令により伊奈冨神社から独立し現在に至っています。寺宝が多く木造持国天立像・多聞天立像(平安時代後期作、樟材、一木造、像高:多聞天184cm・持国天179cm)と木造薬師如来立像(平安時代後期作、像高81cm、檜材、一木造)が国指定重要文化財、木造男神坐像(平安時代後期作、像高71.5cm、楠材、一木造)が三重県指定文化財にそれぞれ指定されています。
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