大林寺(伊勢市)概要: 大林寺は三重県伊勢市古市町に境内を構えている浄土宗西山禅林寺派の寺院です。大林寺の創建は寛永2年(1625)、信空和尚によって開かれたのが始まりとされます。当初は古市町東裏にありましたが元禄4年(1691)に現在地に移りました。
お伊勢参りが庶民にも浸透すると全国から数多くの参拝者が訪れるようになり、大林寺のある古市町は遊郭として発展し寛政年間(1789〜1801年)には妓楼70軒、茶汲女1000人を数え日本3大遊郭の一つに数えられました。
境内にある比翼塚は寛政8年(1796)、大林寺の隣にあった油屋(古市三大妓楼の1つ)で起こった「油屋騒動」の孫福斎(医師:お紺に袖にされた事で逆上し死者2名、負傷者7名を出し自決)とお紺(油屋の遊女)の供養塔として建立され、文政12年(1829)にお紺の墓碑が昭和4年(1929)に孫福斎の墓碑が建立されました。
明治時代初頭に発令された神仏分離令とその後に吹き荒れた廃仏毀釈運動が盛んなると伊勢神宮が擁する伊勢の地は特に厳しく多くの寺院が廃寺に追い込まれ大林寺も堂宇が破却され境内も荒廃します。明治27年(1894)に再興され随時堂宇が再建されています。
大林寺本堂は木造平屋建て、宝形造、本瓦葺き、桁行3間、梁間3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内陣には本尊となる阿弥陀如来像が安置されています。宗派:浄土宗西山禅林寺派。本尊:阿弥陀如来。
大林寺:上空画像
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