地蔵院(関宿)概要: 九関山地蔵院は三重県亀山市関町新所に境内を構えている古義真言宗御室派の寺院です。地蔵院の創建は天平13年(741)、名僧として知られる行基菩薩が当時流行した天然痘の平癒を祈願して自ら彫り込んだ地蔵菩薩像を安置したのが始まりと伝えられています。
本尊である地蔵菩薩座像は日本最古の地蔵尊像とも云われ「関の地蔵に振袖着せて奈良の大仏婿に取ろう」ともと謡われました。特に関宿は東海道、大和街道(伊賀街道)、伊勢別街道の分岐点としての交通の要衝だった為、多くの旅人が宿場を利用し道中安全や縁結びの祈願を行いました。
現在の本堂は元禄13年(1700)に建てられたもので寄棟、本瓦葺、桁行5間、梁間4間、1間向拝付、背面・側面付。愛染堂は寛永21年(1644)に建てられたもので寄棟、本瓦葺、桁行14.7m、梁間14.7m、蟇股や木鼻の彫刻などに特徴があります。 鐘楼は寛永21年(1644)に建てられたもので切妻、本瓦葺、桁行1間、梁間1間。
地蔵院の本堂、愛染堂、鐘楼は江戸時代初期から中期にかけての寺院堂宇建築の遺構で関宿の歴史的景観の重要的な要素の1つとして貴重なことから国指定重要文化財に指定されています。山号:九関山。宗派:古義真言宗御室派。本尊:地蔵菩薩。
地蔵院:上空画像
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