杉谷神社(名張市)概要: 杉谷神社の創建は永延年間(987〜89)、大江貞基が大江氏の祖神とされる天穂日命の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。大江氏は長くこの地を支配した豪族で杉谷神社はその氏神として崇敬庇護されました。
鳥羽天皇の御代(1107〜123)に菅原道真の分霊を勧請合祀しすると信仰が広がり領内である30余郷の惣社として多くの人々からも信仰されるようになりました。
天正年間(1573〜92)の兵火で多くの社殿、社宝、記録などが焼失し一時衰退しましたが慶長17年(1611)に再建されています。
現在の本殿はその当時のもので三間社、入母屋、檜皮葺(現在は銅板葺)、正面には千鳥破風、唐破風向拝付、細部には精緻な彫刻が施され極彩色で彩られています。杉谷神社本殿は江戸時代初期に建てられた神社本殿建築で桃山文化を継承する貴重な遺構として三重県指定文化財に指定されています。
社宝である応永26年(1419)に製作された紙本着色北野天神縁起(3巻)が三重県指定文化財、平安時代に写経された大般若経(1巻)が名張市指定文化財にそれぞれ指定されています。
杉谷神社:上空画像
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